しがらきから吹いてくる風

しがらきから吹いてくる風

年份:1990

地区:日本

上映:

评分:0.0 分

播放:12 次

更新:2018年12月03日

导演:西山正啓

编剧:

主演:

分类:纪录片

信楽はタヌキの焼物で知られる窯業の里。この町を支えるのは、知的障害のある人びと。彼らは106人、町の全就労者の5%を占めるといわれ、多くは小さな家内製陶所で働く。そんな彼らのほとんどが住む「信楽青年寮」にスタッフが7ヵ月住み込んで、この映画は作られた。
  映画の中心は19歳になる佃剛くんの就職へのチャレンジだ。彼には自閉症の傾向がある。1週間、粘土を鉢の型に鋳込み、抜く作業を製陶所のおばちゃんに教えてもらう。時間とともに手つきがしっかりしてくる。しかし、就職決定の段になって佃くんはパニック状態になる。それは彼が仕事にたいして初めて見せた意思表示だった。 佃くんを迎え入れる製陶所のおじちゃん、おぱちゃんは佃くんのテンポをあたりまえであるかのように受け止めている。このようなおおらかさは、信楽町全体に共通する姿勢でもある。「うちの子はなあ、仕事はできんかもしれんけど、ほんまにええとこのある子やで」「1日8時間、10年も密着してつきあってんのやから、親よりもよう知ってる。家族みたいなもんやで」との言葉には何のてらいもない。
  「全国的に心おさえて」「情けない」が口癖の伊藤喜彦さん。自分の秩序を無視されてしまったために出勤拒否する安井常雄さん。はにかみながらもいばっておばちゃんたちとカラオケを楽しむ鈎敏和さん。 カメラワークも彼らにおされて自然体である。画面がだんだん春めいて、やわらかな光と萌える緑の色に満ちてくる。
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